【特定技能1号】自動車運送業・鉄道など4分野追加が決定
2024/4/1
【特定技能1号】自動車運送業・鉄道など4分野追加が決定
2024/4/1
3月29日、「特定技能1号」の対象に、自動車運送業、鉄道、林業、木材産業を追加する方針が閣議決定され、現在の対象分野である12分野から16分野に拡大することになりました。
特定技能制度は、国内人材を確保することが困難な状況にある産業分野において、一定の専門性・技能を有する外国人を受け入れることを目的とする制度です。対象分野の拡大は2019年の制度創設以来初めてのことで、今夏から段階的に受け入れが始まる見通しです。
新たに追加された4分野については、相当程度の知識や経験を持つ外国人が5年を条件に働ける「特定技能1号」※1のみ受け入れ可能となります。
自動車運送業では、バス、タクシー、トラックの運転手を対象としています。コロナ禍での離職及び自動車運送業務における時間外労働規制の見直し、いわゆる「2024年問題」も踏まえ、深刻化する人手不足に対応する狙いがあります。
鉄道分野においては、生産性向上や国内人材確保の取り組みを進めているものの、高齢化等による大量退職や、少子化等により若手の採用が困難になっています。そこで、一定の専門性・技能を有する外国人を受け入れることで人材の確保を図ります。
林業においては山村地域の高齢化率が非常に高く、2万人程度の人手不足が見込まれています。適切な伐採と再造林の確保をすべく、育林や素材生産等の作業を行える即戦力の外国人を受け入れを行います。
木材産業においては、木材需要が拡大している一方、木材・木製品製造業の就業者数は、この10年間で約16%減少しています。そして将来的に木材産業を担う人手も他産業と比較して少ない現状にあります。この状況を打開するため、即戦力の外国人を受け入れて木材産業の基盤維持と持続的な発展を図ります。
政府は今後5年間で特定技能制度を活用して、82万人の外国人を受け入れる見込みだということです。
今後省令の交付・施行を経て新規分野に関する特定技能試験の作成などの準備が進められることとなります。情報が入り次第、随時更新いたします。
※1
「特定技能」には、1号と2号の2種類があります。
[特定技能1号]
特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格
[特定技能2号]
特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格